ハードブレイクとビリヤードと

ビリヤードの基礎知識から練習方法、あとハードブレイクの方法なんかを書いてきます。私個人の考えを多く含んでいますので意見があれば是非ください。オカルト理論であふれているビリヤードの世界を改善していきたいです。

バンクかセーフティか1

大変長らくお待たせしました。

将棋が一段落ついたので更新を"たぶん"再開します。

では以下本題

9番の外し合いってのは低レベルではよく見かけますね、高レベルでもあるんだから当たり前っちゃあ当たり前ですが、

イレイチカット!
イレイチバンク!

も大事ですけど守るのも大事なわけでして、ここではそんな話をします。


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基本図その1です。

考えてほしいのは
①攻めるか守るか
②攻めるならコーナーバンク?サイドバンク?
③守るならどうやって守る?

まー、こんなもんでしょう。
とりあえずカットは選択しない方針でいきます。

↑①〜③は考えてほしいだけでこの順序で書くわけではないので悪しからず

コーナーバンク
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無難かつ、アンドセーフティもかましやすいです。
基本図ですと手球も的球も走らせやすいのでさほど難しくはありません。

重視するのは的球の走行距離です。
手球が拙くても的球が短の真ん中付近にあればだいたい厳しいもんです。

セーフティ
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こういう類の球は個人的に大好きです。
重視するのは的球です。
けれどもさほど難しくはないので手球もかっつり下の短までもってくれば会心の一撃ですね。

サイドバンク
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これはあまり…
図の配置だとサイドバンクはさほど難しくはないので攻め一本でも構わないとは思いますが外した場合に甘く残る可能性がわりとあります。

じゃあ弱めで手球を上の短付近に残せば?
と思ったあなたは鋭いです、けれども難しいんですよ。
何故かってサイドバンクに届く力加減との兼ね合いをとるのが難しく、
手球の勢いを落とすために逆をひねってみたりすると今度は的球のもらいひねりによるコースずれまで考えないといけなくなります。
かつ、それくらいの力加減で外すとサイド穴近くに残る可能性が大です。


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基本図その2です。
おんなじように考えていきまっしょい。

コーナーバンク
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悪くないですが図のような加減は難しく、的球が左の長にもう一度届いてから上の短の真ん中付近に止まる加減がやりやすいでしょう。
厚めに当たるので手球を走らせるためにちょっと順をひねる。
手球も的球も気にしないといけないのでちょい難しいです。

場合によっては手球を長長短ではなく長短でも良いでしょう。

セーフティ
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これが一番簡単でしょう。
基本図1のときより厚めに当てるので手球を走らせるために順をいれます。
重視するのは的球です。

同じく手球は長短でもそれを意識して撞くなら構わないでしょう。

つづく

どちらをひねる?

なんだか更新が滞っていますね、

たまには少し私事でも話してみますか、

最近は球よりも将棋にまみれてます。


↑こんなところで指してまして、
将棋友達が欲しいと切実に思っております。

趣味はやはりいくつかあると良いかもしれないと最近は思いましてふと将棋を始めたのですが面白いですね。

球はAクラスでも将棋はCクラス以下…

趣味と言えば球と料理だったわけですがさらに将棋が追加されてますますインドアな世界に生きています。

アウトドアなものだとかろうじて旅行が好きです。
けれどもアレは趣味とは言わないなと思いますね、趣味の基準が球と料理なので頻繁にやらないものは趣味ではないと思ってます。


料理の話ですがタイ料理とかベトナム料理が好きです。

誰か美味しいところに連れてってくれませんかね


僕の趣味の話なんて誰も興味無いと思うのでここら辺で切り上げますか、


それでは本題です。

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このラインを見て撞点は順上と逆上のどちらでしょう?


順と逆を間違えるわけが無い…
と思ってるとやらかすのです。

テキトーにポジションしてたらテキトーなレベル内では順と逆を間違えることは無いと思いますがこんな球だとわりと間違えることがありますよ。

順上ですか、逆上ですか、






そもそも2球取り切りだったら簡単なわけですよ、
8番に対してテキトーに厚ければ良いのですからね、
けれども厚くても振りが9番に対して順振りになるとだるいです。
当たってしまいますからね、当たるという不確定要素はできるだけ排除したいのです。

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こうやって描くとなんとなくわかるのかな?
  1. 撞点は上のみ
  2. 撞点は順上
  3. 撞点は逆上
というわけで正解は(人によるが)順上です。

多くの人が手癖で逆上を撞いて振りを間違えるというオチですよ。

人によるが、って何だよってなるでしょうから以下解説です。


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似たようなラインですが撞点が違いまして実線は逆上、点線は上のみです。
勘の良い方はこれだけでわかるかもしれませんね、

押しのラインが違うので撞点が変わるってことです。

実線はキレイに押せて無い人で、点線はキレイに押せてる人です。

手球を叩きまくってると実線みたいに割れたラインになってしまいます。


けれども押しのキレイさ云々の問題だけではありません。

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このラインが順上で出せるのか?
まー、出せるわけないですね。

こんな風に薄いと逆を切らないと駄目です。
ひねる量なんてほんのちょっとで良いのです。
1/4タップひねるだとかそんなもんです、
ひねりすぎると9番に順振りになってしまいます。

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逆に厚いと撞点は順上です。
ここまで厚くなると少し割った感じで撞いた方が球は楽に走るかもしれませんが手球が跳ねてると優雅さに欠けますね。


どっちをひねるかってどんなときでも同じですが、そもそもなんでひねるのかって話になってきまして、
今回はなんでひねるのかって順振りにしたくないのでツークッション目の位置を調整したいからです。

なんでも漠然と手癖でやらないで考えるべきところは考えて、なんでも良いところは好みと手癖でやれば良いのではないでしょうかね。


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こんなフリーボールとかどうだって良いんですよ、

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こんなフリーボールで気を使うべきです。
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振りを間違えないように、あんまり遠くならないように…


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さっきどうだって良いって言いましたが個人的にはこういうのが大好きです。
撞点は順上、
スパッと撞いて押しのカーブを出して右上のキワに落としてひねりで立つ。

ほんとにどうだって良いですね。







みんなもっと手球の転がりのキレイさとかにこだわってみたら面白いのになぁ…

トラブル処理6

トラブル処理再び。

トラブル箇所の発見&処理方法を考えましょう。
個人的にはトラブルと呼ぶよりもクラスタって呼びたいです。

トラブルと言うと「俺には処理できないぜ!」みたいな感じがしますので…

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今回の配置です。







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割れそうなのは1か3ですね、
当然ですがトラブルの直前の球での処理はかなり細かくやらないと難しいのでできるだけ避けます。

さて、1番で割るのは猿でもできますが、図のようにテキトーにズガンといくのは処理したいだけな雰囲気です。


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割るなら3でしょう。
一見3から4が遠くて当てながらポジションするのは厳しそうですが、軽く逆を切っておけばポジション可能です。

当て出しに関しては最近ちょっと細かく記事にしましたね。


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さて、当て出しをちゃんとできるならば1から2へ割りながらポジションもできそうですが…
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5と8の動きがクサイです、
トラブル処理して別のトラブル発生させると無駄な努力でげんなりします。


処理しつつ、新たなトラブルが発生しないかどうかのニオイを見極めるのは経験が多くを占めます。


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次はこんな配置です。

どこで割るか考えてみましょう。





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トラブル箇所はわかりやすいですね、
けれども割りやすそうな4で割りにいくと、次が5なのでトラブルを割った後の行き先が不安です。

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3でも割れそうですが、手球の行き先が不安です。
4の入れが難しくなってしまいそうですね。

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2番からこんな風に出すのもトラブルに当てる厚みが難しそうです、
厚く当たってしまうと5.6で隠れてしまい、薄く当たると手球がヘッドの方に流れすぎて難しくなりそうです。


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こんなのはどうでしょう、
当てて当ててトラブル解消。

これで配置が良くなればベストかもしれません、
イマイチ良くならなかったならまだ序盤なのでこれからまた当てにいっても良いかもしれませんね。


球の動きが読みやすいちょっと難しいことと球の動きが読みにくい簡単なことはその場その場で天秤にかけてどちらを選ぶか考えましょう。

当て出し保存版 後編

当て出しシリーズは今回で一通り終わりです。

例の如く後々何か浮かんだら補足はしますが考え方的な部分ではここに書いたことでだいたい事足りるはずですかね。


基本的な流れとしては、
  1. 第2イメージボールの位置を考える。
  2. そこからの90°分離のラインを考える。
  3. 押し引きの回転方向を考える。
  4. 手球は2と3の間に走る。
  5. ただし手球が第2的球に厚く当たれば押し引きの影響を受けやすく、薄く当たれば押し引きの影響を受けにくい。

ということでした、これまでは押し主体で考えてきましたが今回は引きを主体として考えていきます。

まずは次の図を見てもらいましょうか、
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当て引きだとか二段引きだとか言ったりします、
こうやって引きを当ててから切らすためには基本的に厚めに当てないと駄目でしたね?

けれども厚みが同じでも的球の手前に当たるか奥で当たるかで大きくラインが変わってきました。

↓参照

これを踏まえて次の図です。
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引きで手前に当たれば当て引きはある程度しっかりできそうですね。


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では引きで奥に当たった場合はどうでしょう?

こんなところでアレですが
ここで第2イメージボールからの90°分離ラインを分離ライン
手球の回転方向を示したラインを回転軸ラインとでも名前を付けてみます。

この場合では分離ラインと回転軸ラインはほとんど真反対です。

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結果からすると大体こんな風になります。

歴がある程度あれば、なんとなくこんな風になってしまった経験はあるでしょう。

ここで平たくまとめてみます。

分離ラインと回転軸ラインの方向がある程度一致している
→手球はよく走る
分離ラインと回転軸ラインの方向が真反対に近い
→手球の勢いは相殺されてあまり走らない

てな訳です。


とりあえず一つだけ言っておきます 。

あんまり理論方面ばかりに秀でていてもしょうがないです、
当て出しなんかは特にそうですが、細かい手球のラインを把握しきれていないうちは大して上手くいきませんし、有る程度の把握ができていてもさほど上手くいきません。

ここで知っていて欲しいのはあくまで考え方なので上手くいかないからといって僕のせいにしないでください。

さてここまで書いたことがある程度わかっていれば次の配置も…こなせるはずですよね。
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こんなです、長々と基本の流れは書きません。
何でもかんでも懇切丁寧に僕が書くと思ったら大間違いです。

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イメージとしてはこんなラインでポジションしたいところです。
このラインがパッと浮かぶかどうかは経験量ですかねー
何でもかんでも1から発想が浮かべば良いですがそうもいかない訳で、とりあえずは定跡の一つとして脳みそに食い込ませておきましょう。

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先ほどの出しでは撞点は右系統でしょうね、
クッションでひねりをしっかりかませたいのならば…
クッションに手球を垂直に近い角度で落とさなければなりませんね。

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なんだか難しいことを書いている気がしますが、こんな風にクッションしてもひねりでヘッドの方に走らせるのは無理だよね、ってだけのことです。

上図でわかると思いますが、第2的球の奥に薄く当たってしまうとクッションへの入射角がまずいですね。

これらから撞点は逆上であり、第2的球に厚めに当てるために真ん中寄りの上撞点でしょう。

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ちなみに…
引いて我慢もできなくはないです。


だいたいこんなもんで〆です。


当て出しに関してですが、僕が今まで見てきた限りでマトモに解説してるような書籍やらなんやらはありませんでした。
ってことでこれらは僕の経験と、ペンとノートと喧嘩しながら書き連ねたことですので特に参考にしたことはありません。

今の僕程度のレベルでは困ることは大して無いのですが、14-1好きの玄人様からすると何か言いたいことがあったりするかもしれませんので何かありましたら御一報宜しくお願いいたします。

当て出し保存版 中編

当て出しの続きです。
前回までで基本的な当て出しによるコースの読みを解説しました。

基本的な流れとしては、
  1. 第2イメージボールの位置を考える。
  2. そこからの90°分離のラインを考える。
  3. 押し引きの回転方向を考える。
  4. 手球は2と3の間に走る。
  5. ただし手球が第2的球に厚く当たれば押し引きの影響を受けやすく、薄く当たれば押し引きの影響を受けにくい。
ということでしたね。

今回は同じ厚さで当たった場合に当たる位置が手前か奥かでどれくらいコースが変わってくるのかを考えていきます。


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こんな配置を考えます。
上側は奥に、下側は手前に第2イメージボールが存在していますね。

基本の流れに則り、これまでと同じように考えていきましょう。

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まずは第2イメージボールの位置を考えそこからの90°分離のラインを考えます。

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押しの回転方向を考えます。

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見にくいので第2イメージボールからの90°分離のラインと押しの回転方向のライン以外消しておきます。

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それぞれ90°分離のラインと押しの方向の間くらいに実質の手球の移動方向を考えるとこんなもんでしょうね。

ここからわかる通り90°分離ラインの方向と押しの方向が近ければ近いほど押し引きの影響によるコース変化は小さくなります。


当たり前ですが同じ厚みで当たっても手前で当たるか奥で当たるかでこれだけラインが異なってきます。


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厚く当たった場合と薄く当たった場合での手球の挙動の読みはB級上程度になってくればさほど大きく間違えることは無いでしょう。
上図の上側は非常に薄く当たった場合で、下側は非常に厚く当たった場合です。
感覚的にもわかりやすいですね。


では実践編です。
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5番を左上コーナーに狙う限り必ず8番に当たってしまいそうな感じですね。

こんな風になった瞬間に思考停止してイレイチしたりとりあえず強く撞いたりすることがないように順序立てて考えていきましょう。


まずは押してみます。
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押したら8番の奥に当たるでしょう、
これまでのように第2イメージボールやらなんやらを考えると上図の第2イメージボールからの矢印の中間くらいに手球は動くことがわかります。


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上撞点だけでも出なくはなさそうですが、ショットスピードを抑えて手球を走らせたいので逆を切っておきます。

まあ、クッションに入ってからの手球の動き云々はここでは話題の外なのでスルーしましょう。

次は引いてみましょう。
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第2イメージボールから引きの方向と90°分離によるラインを考えるとこんなもんでしょうね。

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↑不穏な空気が出ています。
引きの微妙な加減によって6へのポジションができるのか微妙ですね。
もう少し厚く8に当たって、引きが強く入っていればポジションもできそうです。

けれどもやはり引きは難しいです。
さらに当て出しも難しいです。
難しいことを重ねたらできるものもできないですね。


無理しない無理しない、

つづく、