手球のベクトル
今回は少しだけ難しい話をしますので数学とかが嫌いな人は読み飛ばして結構です。
まず次の図を見てください
撞点をつき抜いた矢印がキューから手球に伝わる力のベクトルです。
一応ベクトルの常識的な部分を説明します。
この図においてベクトルACはベクトルAB+ベクトルBCと表せます。
ベクトルは矢印の向いている方向が向きで矢印の長さが大きさです。
最初の図のベクトルはこのように分解できます。
赤矢印が円の接線方向のベクトルで、青矢印が円の中心に向かう方向です。
それぞれのベクトルの意味は赤矢印が手球の回転量を決め、青矢印が手球の並進運動を決めます。
つまり赤矢印が長いほど回転量が大きく、青矢印が長いほど手球のスピードは速い(半分嘘、後で説明)とうことです。
それでは並進運動に関わる青矢印に着目していきます。
青矢印は黒矢印を分解したものでしたね、これを今度は地面に垂直なベクトルと地面に平行なベクトルに分けていきます。
紫矢印が地面と平行なベクトルで緑矢印が地面と垂直なベクトルです。
ベクトルの特徴として同一平面内での平行移動が可能であるのでそれぞれ図としてわかりやすくするために移動させます。
こうやって移動させると紫矢印が手球の並進運動に関わってくることがわかりやすいですね。
では緑矢印はどうでしょうか?
ベクトルに従うと手球は真下に動くはずですね。
けれどもビリヤードテーブルがあるために真下へは進むことができません。
したがって反作用により手球はジャンプします、このジャンプする原因のベクトルが上図の黒矢印です。
つまり紫矢印の長さが手球のスピードを決め、緑矢印の長さが手球の跳ねを決めます。
紫矢印が長いほど手球のスピードは速く、緑矢印が長いほど手球は跳ねます。
長いのでつづく。