トラブル処理6
トラブル処理再び。
トラブル箇所の発見&処理方法を考えましょう。
個人的にはトラブルと呼ぶよりもクラスタって呼びたいです。
トラブルと言うと「俺には処理できないぜ!」みたいな感じがしますので…
今回の配置です。
…
割れそうなのは1か3ですね、
当然ですがトラブルの直前の球での処理はかなり細かくやらないと難しいのでできるだけ避けます。
さて、1番で割るのは猿でもできますが、図のようにテキトーにズガンといくのは処理したいだけな雰囲気です。
割るなら3でしょう。
一見3から4が遠くて当てながらポジションするのは厳しそうですが、軽く逆を切っておけばポジション可能です。
当て出しに関しては最近ちょっと細かく記事にしましたね。
さて、当て出しをちゃんとできるならば1から2へ割りながらポジションもできそうですが…
5と8の動きがクサイです、
トラブル処理して別のトラブル発生させると無駄な努力でげんなりします。
処理しつつ、新たなトラブルが発生しないかどうかのニオイを見極めるのは経験が多くを占めます。
次はこんな配置です。
どこで割るか考えてみましょう。
…
トラブル箇所はわかりやすいですね、
けれども割りやすそうな4で割りにいくと、次が5なのでトラブルを割った後の行き先が不安です。
3でも割れそうですが、手球の行き先が不安です。
4の入れが難しくなってしまいそうですね。
2番からこんな風に出すのもトラブルに当てる厚みが難しそうです、
厚く当たってしまうと5.6で隠れてしまい、薄く当たると手球がヘッドの方に流れすぎて難しくなりそうです。
こんなのはどうでしょう、
当てて当ててトラブル解消。
これで配置が良くなればベストかもしれません、
イマイチ良くならなかったならまだ序盤なのでこれからまた当てにいっても良いかもしれませんね。
球の動きが読みやすいちょっと難しいことと球の動きが読みにくい簡単なことはその場その場で天秤にかけてどちらを選ぶか考えましょう。
当て出し保存版 後編
当て出しシリーズは今回で一通り終わりです。
例の如く後々何か浮かんだら補足はしますが考え方的な部分ではここに書いたことでだいたい事足りるはずですかね。
基本的な流れとしては、
- 第2イメージボールの位置を考える。
- そこからの90°分離のラインを考える。
- 押し引きの回転方向を考える。
- 手球は2と3の間に走る。
- ただし手球が第2的球に厚く当たれば押し引きの影響を受けやすく、薄く当たれば押し引きの影響を受けにくい。
ということでした、これまでは押し主体で考えてきましたが今回は引きを主体として考えていきます。
まずは次の図を見てもらいましょうか、
当て引きだとか二段引きだとか言ったりします、
こうやって引きを当ててから切らすためには基本的に厚めに当てないと駄目でしたね?
けれども厚みが同じでも的球の手前に当たるか奥で当たるかで大きくラインが変わってきました。
↓参照
これを踏まえて次の図です。
引きで手前に当たれば当て引きはある程度しっかりできそうですね。
では引きで奥に当たった場合はどうでしょう?
こんなところでアレですが
ここで第2イメージボールからの90°分離ラインを分離ライン、
手球の回転方向を示したラインを回転軸ラインとでも名前を付けてみます。
この場合では分離ラインと回転軸ラインはほとんど真反対です。
結果からすると大体こんな風になります。
歴がある程度あれば、なんとなくこんな風になってしまった経験はあるでしょう。
ここで平たくまとめてみます。
分離ラインと回転軸ラインの方向がある程度一致している
→手球はよく走る
分離ラインと回転軸ラインの方向が真反対に近い
→手球の勢いは相殺されてあまり走らない
てな訳です。
とりあえず一つだけ言っておきます 。
あんまり理論方面ばかりに秀でていてもしょうがないです、
当て出しなんかは特にそうですが、細かい手球のラインを把握しきれていないうちは大して上手くいきませんし、有る程度の把握ができていてもさほど上手くいきません。
ここで知っていて欲しいのはあくまで考え方なので上手くいかないからといって僕のせいにしないでください。
さてここまで書いたことがある程度わかっていれば次の配置も…こなせるはずですよね。
こんなです、長々と基本の流れは書きません。
何でもかんでも懇切丁寧に僕が書くと思ったら大間違いです。
イメージとしてはこんなラインでポジションしたいところです。
このラインがパッと浮かぶかどうかは経験量ですかねー
何でもかんでも1から発想が浮かべば良いですがそうもいかない訳で、とりあえずは定跡の一つとして脳みそに食い込ませておきましょう。
先ほどの出しでは撞点は右系統でしょうね、
クッションでひねりをしっかりかませたいのならば…
クッションに手球を垂直に近い角度で落とさなければなりませんね。
なんだか難しいことを書いている気がしますが、こんな風にクッションしてもひねりでヘッドの方に走らせるのは無理だよね、ってだけのことです。
上図でわかると思いますが、第2的球の奥に薄く当たってしまうとクッションへの入射角がまずいですね。
これらから撞点は逆上であり、第2的球に厚めに当てるために真ん中寄りの上撞点でしょう。
ちなみに…
引いて我慢もできなくはないです。
だいたいこんなもんで〆です。
当て出しに関してですが、僕が今まで見てきた限りでマトモに解説してるような書籍やらなんやらはありませんでした。
ってことでこれらは僕の経験と、ペンとノートと喧嘩しながら書き連ねたことですので特に参考にしたことはありません。
今の僕程度のレベルでは困ることは大して無いのですが、14-1好きの玄人様からすると何か言いたいことがあったりするかもしれませんので何かありましたら御一報宜しくお願いいたします。
当て出し保存版 中編
当て出しの続きです。
前回までで基本的な当て出しによるコースの読みを解説しました。
基本的な流れとしては、
- 第2イメージボールの位置を考える。
- そこからの90°分離のラインを考える。
- 押し引きの回転方向を考える。
- 手球は2と3の間に走る。
- ただし手球が第2的球に厚く当たれば押し引きの影響を受けやすく、薄く当たれば押し引きの影響を受けにくい。
ということでしたね。
今回は同じ厚さで当たった場合に当たる位置が手前か奥かでどれくらいコースが変わってくるのかを考えていきます。
こんな配置を考えます。
上側は奥に、下側は手前に第2イメージボールが存在していますね。
基本の流れに則り、これまでと同じように考えていきましょう。
まずは第2イメージボールの位置を考えそこからの90°分離のラインを考えます。
押しの回転方向を考えます。
見にくいので第2イメージボールからの90°分離のラインと押しの回転方向のライン以外消しておきます。
それぞれ90°分離のラインと押しの方向の間くらいに実質の手球の移動方向を考えるとこんなもんでしょうね。
ここからわかる通り90°分離ラインの方向と押しの方向が近ければ近いほど押し引きの影響によるコース変化は小さくなります。
当たり前ですが同じ厚みで当たっても手前で当たるか奥で当たるかでこれだけラインが異なってきます。
厚く当たった場合と薄く当たった場合での手球の挙動の読みはB級上程度になってくればさほど大きく間違えることは無いでしょう。
上図の上側は非常に薄く当たった場合で、下側は非常に厚く当たった場合です。
感覚的にもわかりやすいですね。
では実践編です。
5番を左上コーナーに狙う限り必ず8番に当たってしまいそうな感じですね。
こんな風になった瞬間に思考停止してイレイチしたりとりあえず強く撞いたりすることがないように順序立てて考えていきましょう。
まずは押してみます。
押したら8番の奥に当たるでしょう、
これまでのように第2イメージボールやらなんやらを考えると上図の第2イメージボールからの矢印の中間くらいに手球は動くことがわかります。
上撞点だけでも出なくはなさそうですが、ショットスピードを抑えて手球を走らせたいので逆を切っておきます。
まあ、クッションに入ってからの手球の動き云々はここでは話題の外なのでスルーしましょう。
次は引いてみましょう。
第2イメージボールから引きの方向と90°分離によるラインを考えるとこんなもんでしょうね。
↑不穏な空気が出ています。
引きの微妙な加減によって6へのポジションができるのか微妙ですね。
もう少し厚く8に当たって、引きが強く入っていればポジションもできそうです。
けれどもやはり引きは難しいです。
さらに当て出しも難しいです。
難しいことを重ねたらできるものもできないですね。
無理しない無理しない、
つづく、
当て出し保存版 前編
これまでに当て出しに関しては軽く記事にはしてきましたが、もう一歩踏み込んで考えていきましょう。
ちなみに…
B級上位より下のレベルの人は知らなくて問題はないですが、当て出しが思い通りいくと最高に気分が良いので読んでみるのも一興でしょう。
当て出しと言えばこんなのをよく見かけますね、
撞点は…とりあえず逆系統と言っておきましょう。
まずは小手調べです。
図のように9番のシュートラインに対して垂直なライン上に的球があるとして、9番に手球が無回転で当たるように撞きました。
10番に全厚で当たった後の手球の挙動はどうなるでしょうか?
的球からのもらいひねりで手球は少しの左回転をしていますが、上下の回転はしておりません。
これはイメージしやすいでしょう、結果として手球は10番に対するイメージボール位置でストップしますね。
では今度は手球は押し回転がかかっていて10番に当たる状況です。
10番に対するイメージボール(以下第2イメージボール)と90°分離のラインを描いたのが上図です。
手球はどのように動くでしょうか?
手球の回転を完全に無視(手球が無回転だと仮定)すれば第2イメージボールからの90°分離ラインに乗るのは想像に易しいですね、
けれども手球には押し回転がかかっています。
その方向は上図で追加された矢印方向です。
これは
手球〜第1イメージボール間を結ぶラインと平行になります。
図中の2番はこれとこれが平行だよ、っていうだけの目印ですのであんまり気にしないように。
↑こういうの見たことありますよね、PQ.BCが平行だって表してる記号とおんなじ扱いです。
さて、手球の回転を考慮した上での実質の手球の進行方向はアバウトに描くとこんなもんです。
無回転で進むであろう方向が手球の回転によって修正を受けているってだけです。
じゃあ常にこの二つのラインの中間くらいに動くと思えばよいのかというとそうではありません。
これは手球の回転量と10番に当たった後の手球のスピードの比率に影響されます。
なんだか難しい話な気がしますが、大した事は書いていません。
単純に考えると手球が10番に厚く当たるか薄く当たるかだけです。
厚く当たる→手球スピードの減少は大きい→回転による方向修正は大きい。
薄く当たる→手球スピードの減少は小さい→回転による方向修正は小さい。
つまり、
このように10番へ厚く当たれば押し回転によるライン修正を大きく受けて90°分離ラインから大きく離れ、
このように10番へ薄く当たれば押し回転によるライン修正がさほど無いので90°分離ラインからはほとんど離れない。
これだけの話です。
薄めの球では押し引きの影響が小さいという普通の知識を適用しただけですね。
つづく、
次回はもう少し掘り下げていきます。
応用力
散見されることなのですが、その場その場でのポジション力はあるのにちょっとの変化に対応できない人が多いです。
四角い頭を丸くするって大事ですね、某小学生向けの塾のキャッチコピーですが何事にも必要です。
こんな順での出しはよく見かけますね、順系統の出しはなかなか応用に溢れています。
ちょっと引きを多めに入れてやればこんな風に出すことができますし、
全く同じラインでこんな位置のネキにポジションすることも可能です。
力加減を考えればこんなライン出しもできます。
ズバッと撞いてこんな出しもできます。
出しのバリエーションは非常に多く存在しますがそれぞれが完全に独立したものであることはさほど多くはありません。
ある特定のラインをちょっといじるだけで派生のラインが生まれるもんです。
この傾向は特に撞点が順系統の出しで顕著です。
なので初心者ほど順系統の出しから学んでいった方がバリエーションを増やすための近道になりやすいです。
このような逆上での出しも大事ですが、応用はあまりききませんね。
シュートの問題やらなんやらも含めて出しを覚える段階では特に順系統の出しから覚えてみるのをオススメしておきます。